Double Restriction
物知り顔で、関係代名詞の二重限定と並立限定の話。
There was one thing many Japanese friends wrote that none of the Americans had.
内容だけを取れば、
「日本人の友人が書いてて、アメリカ人は書かない一つのモノがある」
くらい。
以下、文構造。
There was
[one thing
<(which) many Japanese friends wrote>]
※whichがone thingを修飾、thatが[]全体を修飾
でも、訳出するなら。
「多くの日本の友人が書いたコトの中で、アメリカの友人が書いたことのない一つのコトがあった。」
となる、らしい。
ここで、
「多くの日本の友人が書いたコトで、アメリカの友人が書いたことのない一つのコトがあった。」
としてしまうと、意味的には殆ど、全く一緒なんだけど、訳出として不十分。
というのも、
There was one thing many Japanese friends wrote, and that none of the Americans had.
以下、文構造。
There was
one thing
<(which) many Japanese friends wrote>
, and
<that none of the Americans had.>
※which・thatがそれぞれone thingを修飾
と、ただの並立限定として書いた場合の訳と同一となってしまうとか。
最終的な指すモノは一緒なので、内容的には良いと思われるけど、嫌な問題が残る。
つまり、意味的には全く一緒であっても、出題意図が
「二重限定と並立限定の文法的な見分け」
にあったときに、訳し分けがされなくなってしまう、という問題。
もっとも、そんな細かい(そして意味のない)違いを見分ける意義がないらしく。
幸か不幸か、下線にはされにくいとか。