リアリティ

電脳コイル 第9巻 通常版 [DVD]

電脳コイル 第9巻 通常版 [DVD]


間接的に重い話だった。
その辺は攻殻と同じ。
細かく書くとネタバレになるから書かないけど。
ただ、攻殻と同じ世界観を感じる(時代設定は違うけど)。


ただのアニメとしてだけ見ると、
後半の急加速と伏線回収が異様にスマート。

ああ、でもやっぱりネタバレしつつ追記。
「触れない物は偽物」というヤサコ母発言。
じゃあ、「その"偽物"がきっかけで生まれた痛みは偽物」なのか。
多分、途中で現実の犬の声をデンスケと聞き間違えたシーンが、「偽物なのでは?」という揺さぶりで。
最後のメガネ無しでも姉妹がデンスケを視認するシーンが「決して偽物なんかじゃない」という確信のメタファーなんだと思う。
そこは、まあ、いい。


個人的に気になったのが、これが電脳だから「偽物ではない」と言えたのではないか、と。
今回の設定だと、電脳が医療レベルで現実に浸食している。
例えば、これがラブプラスだったら?(やったことないけど)
結局、現実への浸食ってのが、どのレベルからなのかがハッキリしない。
電脳ペットも寧々さんも、AIによって動いている点では一緒。
後は、現実への浸食度(3D、AI性能、リアルタイム性)の問題なんだろうけど、その線引きってのはどこ?
という。


攻殻だとタチコマが「本物」(ゴーストが宿った)として認められるわけだけど、こちらもプログラムから独立した行動(好奇心)を持つようになったという前提があった。
今回は、そういう「本物」の証拠が明示されてないからなあ。
「本当に、偽物と言い切れますか?」っていう投げかけなのかなあ。
ああ、でもタチコマタチコマそのものが本物になったけど、電脳ペットの場合には、「気持ち」の方だけしか本物だとは言ってないのか?
でも、そうなると最後のシーンは、あれ、いいのか?


だれか、何か、スッキリいくように教えてください。